最近、近畿地方に出張する機会がありました。関東地方で生まれ育った私にとって、
火葬先進地域である西日本に多く存在する「サンマイ」(火葬場付き墓地)は、以前から
ぜひ訪問してみたい場所でした。幸いにも何ヶ所かの「サンマイ」を発見することが出来
ましたので、今回はその第一弾をお送りします。

ここは近畿地方M県中央部のI町です。サンマイを探していた私は田んぼの真ん中に
不思議な焼却炉を見つけました。

ここからは実際に田んぼで作業していた老人との会話です。
私、「あのー、お仕事中すいません。自分は東京(本当はもっと北)から
旅行に来た者なんですが、あれは何なんですか?」
老人、「あー、あれね。あれはサンマイのサンヤや」
私、 「サンヤってなんですか?」
老人、「サンヤゆーたらカソーバの事や」
私、「...」 「写真撮ってもいいですか?」
老人、「今は使うとらんからえーよ」

と、いうことで早速撮影させていただきました。
正面から見ると本当にゴミ焼却炉みたいです。
扉の上が煤で真っ黒になっていました。
炉の奥行きから推測して座棺用なのが判ります。

側面に回ってみました。意外と小さくて、どう見てもゴミ焼却炉にしか思えません。
ちなみに、側面の三つの扉は上からデレッキ挿入(燃焼状態の監視)口、真ん中が
空気口、一番下が灰出し口だそうです。(灰出し口に残灰が少し残っています)

もう一度正面からのアングルです。煙突はアスベスト成形で田舎の風呂場みたい
ですね。ちなみにこの火葬炉は戦後すぐに建てられて、近年まで使用していたそう
です。火葬作業は付随する墓地を所有する区(集落)の方たちが、持ち回りで作業
にあたったとの事です。
私、「ところで燃料は何だったんですか?」
老人、「シバで焚いとった」
注:シバとは藁の事です。

今回のおまけ、
こちらは先程の火葬炉に代わって現在使用中の施設です。作業室が透明ガラスで
炉が丸見えですが、ご覧のように墓石設置作業中でしたので中には入れません。
後ろ髪引かれる思いでここを後にした「煙のゆくえ」でした。