8月30日
動物園...子供の人気スポットとして不動の地位を確立している、休日には
大変賑わう家族サービスの”定番中の定番”である。
かく言う自分も好きだった...”ドウブツエン”...
しかしそれは、おおよそ普通の子供たちが普段絵本やテレビ等でしか見る
ことの出来ない動物達に”会いたい”などという純粋な心から芽生えた感情
ではなかった。では、なぜ自分が動物園に行きたかったかというと...
理由は一つ、動物園の隣が「火葬場」だったからである。
今思うと、最初のトラウマ経験から数年...幼い子供が火葬場へ連れていって
貰える機会などある筈もなく、表面上は「ごく普通の少年」として過ごしていたが、
心の中ではトラウマになった火葬場の妄想ばかりが膨らんで、電話帳で県内の
火葬場の住所や電話番号を調べて、読めない漢字はその文字だけを抜粋して
親に読み方を訊いてみたり(漢字単体だと音訓ゴチャまぜで最終的にはトンデモナイ
火葬場名称で覚えてしまったり...)正直言ってとても不毛な時期だったような
気がする。
まあ、駄菓子屋に行く振りをして出掛けてしまえば、火葬場へ行く事なんて
ひょっとしてそんなに難しい事ではなかったのかもしれない。ただ、それは
あくまで”世界の広がった”大人としての自分だから考える事であって、子供
にとっては大冒険である。当時自分が自由に操れた唯一の機動力といえば
「チャリンコ」なのであるが、現実的には自宅から5キロ離れたトラウマの場所
までは、小学校低学年の精神力ではとても行く事が出来なかった。
(実際にはその後チャリンコでの火葬場巡りも実現するのではあるが、それは
もっとず〜っと後の話なので、追って掲載する事にしたい。)
そんなある日、ふとしたきっかけで、いつも連れていって貰っている動物園の隣が
火葬場である事を発見したのだった。
それからの自分は「サルのOOOO」状態...休みの度に狂ったように動物園に
連れてって貰ったのは言うまでも無い。
そんな訳で、現在私の実家にある子供時代の写真は「ロケーションが動物園」の物が
大量にストックされている。そして、その真実の意味は未だ誰も知らない...
私の”ボキャ”は、今でも「動物園」と書いて「カソウバ」と読む。
>父上、母上...
貴方の息子は今でも嘘をついています。